当団体について

山口オペラアカデミーとは

 山口オペラアカデミーとは、山口県内のオペラ振興、オペラを軸とした音楽人材の育成、オペラに関する研究を目的として、山口大学教育学部専任講師の白岩洵、大分県立芸術文化短期大学准教授の林満理子、山口芸術短期大学講師やソレイユトリオとしても活動する脇淵陽子を発起人として2021年に発足した団体です。
 大内氏の時代、西洋音楽が日本で初めて鳴り響いた土地が山口です。また日本におけるオペラ普及に大きな貢献をしたオペラ団体のひとつ、藤原歌劇団創設者のテノール歌手藤原義江も山口(下関市)の出身です。歴史的な文脈があるからこそ、山口でオペラ文化を育てる価値があると確信しております。

セミナーとコンサートの開催

 「オペラを軸とした音楽人材」とは、歌手のみならず、オーケストラ、指揮、演出やコレペティトゥアや舞台美術、舞台監督など舞台を構成する人を意味します。ゆくゆくは山口でのオペラ上演を目指して活動している団体です。
 セミナーは高校生以上を対象に、音楽を専門的に取り組みたい方のみならず、オペラを愛好する方、歌い演じることに興味のある方まで、裾野を広く募っております。講師による演奏上の指導、そして演技を伴った際の表現方法など、歌唱指導だけにとどまらず、どのように奏者同士でコミュニケーションを図るのか、またどのようにしたら第三者に表現が伝わるのか、という多角的な視点を提供したいと思っております。なお、セミナーでは聴講も歓迎しております。

講師紹介

山口オペラアカデミー 会長
白岩 洵(バリトン)
Jun Shiraiwa

 東京都足立区出身。自由の森学園を経て、東京芸術大学、同大学大学院を修了。東京芸術大学ALC研究員の後、山口大学に着任する。

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 声楽を大島博、高丈二、福島明也、故長町順史、小森輝彦の各氏に師事。大学在学中は芸大バッハカンタータクラブに在籍し、小林道夫氏からバロック音楽の薫陶を受ける。 2019 年には二期会オペラ「蝶々夫人」(指揮:アンドレア・バッティストーニ、演出:宮本亜門) のプレミエ公演にキャストとして出演した。 山口においては、ソレイユトリオをはじめ地元演奏家とのコラボレーション、レクチャーコンサートの開催、また後進の指導にあたるなど、地域への活動も積極的に行っている。 東京二期会、日本ドイツリート協会、高声会各会員。山口オペラアカデミー会長。山口大学専任講師。

山口オペラアカデミー 副会長
林 満理子(ソプラノ)
Mariko Hasashi

 青森県八戸市出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。卒業時に松田トシ賞受賞。同大学大学院オペラ科修士課程修了。

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 日生劇場「後宮よりの逃走」をはじめ、「フィガロの結婚」、「コシ・ファン・トゥッテ」、「ラ・ボエーム」等のオペラや、ヘンデル、ハイドン、モーツァルトなど宗教曲のソリストを務める。国際交流基金派遣による米国での演奏や、遠縁にあたる寺山修司遺作による新作歌曲発表等、コンサートにも多数出演。第36回イタリア声楽コンコルソ金賞受賞。第75回日本音楽コンクール声楽部門入選。第65回山口県芸術文化振興奨励賞。日本演奏連盟会員。山口オペラアカデミー副会長。大分二期会理事。大分県立芸術文化短期大学准教授。

山口オペラアカデミー 講師
脇淵 陽子(ピアノ)
Yoko Wakibuchi

 山口県山口市出身。愛知県立芸術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業、同大学卒業演奏会に出演。 同大学研究科修士課程修了。2001年北九州芸術祭で全日空賞。

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 2009年よりさまざまな演奏家とコンサートを続け、近年では文学と音楽をコラボさせたユニークなコンサート「音楽とお話で聴く」シリーズ『源氏物語』『竹取物語』『つるのおんがえし』『蝶々夫人』、インディーズ落語家ハイジ氏との『新釈 牡丹灯籠』の企画演出演奏を手がけ、独自の感性で音楽と物語をコラボさせ好評を得ている。またオリジナル楽曲を制作し精力的に創作活動を続けている。 ソレイユトリオメンバーとして山口県を中心に各地でコンサートを展開。2018年に開催された山口ゆめ花博覧会では公式アーティストとして会期を通し出演。 ピアノを徳万良子、竹内正代、兼重直文、D.ヨッフェ、H.ミルヴィスの各氏に師事。声楽伴奏を大下久深子氏に師事。現在山口学芸大学、山口芸術短期大学非常勤講師。

山口オペラアカデミー 講師
山城 麻衣(ピアノ)
Mai Yamashiro

 山口県防府市出身。山口大学教育学部音楽教育選修卒業。同大学院教育学研究科音楽教育専修修了。2009年「歌とピアノの夕べ」、2013年「音の輪~アンサンブルコンサート~」開催。

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 防府音楽祭ほうふニューイヤーコンサート出演。現在、山口学芸大学教育学部非常勤講師。野田学園中学校非常勤講師。ピアノ講師として後進の指導を行う。また合唱伴奏、室内楽等、演奏活動を行なっている。藤尾尚子、山本ゆかり、成川ひとみの各氏に師事。

山口オペラアカデミー 講師
水谷 明仁(バリトン)
Akihito Mizutani

 エリザベト音楽大学卒業後、同大学院を修了。その後ドイツのベルリンにて研鑽を積む。プッチーニ「ラ ボエーム」「蝶々夫人」、モーツァルト「フィガロの結婚」「魔笛」「コシ ファン トゥッテ」、ドニゼッティ「愛の妙薬」、ロッシーニ「結婚手形」「チェネレントラ」、ドボルザーク「ルサルカ」のほか多数のオペラに出演。

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 ソリストとして、バッハ「ヨハネ受難曲」(広島交響楽団)、ヘンデル「メサイア」、フォーレ「レクイエム」、ベートーヴェン「交響曲第九番」に出演。ドイツリートにおいてはシューベルト「冬の旅」「美しき水車小屋の娘」、シューマン「詩人の恋」などの歌曲集や小品にレパートリーを持つ。渡辺典子、小野村和弘、レナーテ ファルティンの各氏に師事。2009年度下関市芸術文化奨励賞を受賞。エリザベト音楽大学非常勤講師。